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導入事例

5年前まで検査は1泊2日!!
富士山という特殊な環境で遠隔臨場実施

芹澤建設株式会社

所在地
静岡県御殿場市

導入背景

課題
  1. 監督員や検査監が現地に出向くことが難しい
  2. 現況判断や出来形状況など、発注者に随時確認してもらいたい
  3. 写真と口頭のみの説明では、状況把握難しい
効果
  1. 現地に出向かずとも段階確認が行えた
  2. 社内安全パトロールについても遠隔臨場で行えた
  3. 発注者にリアルタイムな状況を見てもらいながら協議できた

富士山登山道で遠隔臨場!
今まで臨場できなかった場所で現地確認できた

本工事は、富士山須走口の5合目から山頂までの延長6,996メートルの延長間における静岡県発注の道路維持修繕工事です。毎年同じような工事が発注されますが、富士山(標高2400~3700m・急変する山の天候・薄い酸素)という大変厳しい現場環境のなか、監督員が現地に出向くことが難しく、今までは簡素化して中間検査や完成検査といった、限定したものしか立合いを実施する事が出来ませんでした。中間検査に関して言いますと、5年前までは1泊2日で検査を受けていました。初日は5合目からずっと歩き、途中8合目の山小屋に宿泊して、翌日山頂まで行くという形をとっていたからです。自然条件も富士登山をしたことがある人なら解るように、それくらいの日数を取らないと体力的にも対応ができないため、そのような形がずっと続いていたのです。ですから、監督員も検査監も2日間拘束されることになっていました。

そこで、本工事では、創意工夫として遠隔臨場を提案し、現地に出向かなくても途中の進捗状況をリアルタイムで確認していただくことにしました。施工者側からしますと、作業するうえで、現況判断や出来形管理状況などを、発注者に随時確認していただきたかったですし、監督員も写真と口頭のみでの説明だと、なかなか状況が把握できなかったため、これらを解決するには遠隔臨場がベストだと判断しました。中でも「遠隔臨場SiteLive」を導入する決め手となったのは、「SiteBox」と連動し電子小黒板を転送することができることです。また、富士山という特殊な環境でしたので、導入前に問題なく通信できるかどうか、通信接続チェックをKENTEMに実施してもらい、そこで接続に問題が無いことが確認できたので、導入に至りました。導入後に知ったことでしたが、「遠隔臨場SiteLive」は静岡県の新技術として登録されたシステムでした。そのため創意工夫の新技術の扱いとし、県には新技術実施報告書を提出しています。

沼津土木事務所御殿場支所にて段階確認状況

自撮り棒装着で、より遠隔臨場がしやすかった

本工事は、施行説明・段階確認・中間検査(現場検査と併用)・社内安全パトロールなどを含め計10回遠隔臨場で行いました。「遠隔臨場SiteLive」はスマートフォンで撮影しましたが、スマートフォンはアクセサリが充実しているので、現場に合わせてアクセサリ類を準備しました。一番役に立ったのが自撮り棒です。実際に使用しながら現地を歩き臨場する機会が多いのと、通常よりも足元が悪い現場ですので、自撮り棒を使用してスマートフォンで撮影しました。自撮り棒を利用することで、目線がスマートフォンに行かずに対応でき、非常に役に立ちました。あと、イヤホンを付けて対応しました。これも自撮り棒で使用すると音声がどうしても遠くなるため準備したアクセサリです。

また、実際に「遠隔臨場SiteLive」を使用した上で今後対応して欲しい要望としては、監督員の顔が映るワイプの大きさが調整できればもっと使いやすくなるかと感じました。というのも、全景をとった後に、例えば担当員とか監督・検査管の方の顔がしっかり判別できる形で撮るというのが通例です。状況撮影の場合でしたら今の大きさでも現場側の背景が大きく写って良いのですが、状況によってはワイプを大きくして顔の識別ができるように撮影したいこともあります。ただ、以前もスクリーンショットの件を要望としてお伝えしたところ、要望対応していただけたので、その辺は何となく今後も改善していっていただけるのかと思っています。

遠隔臨場SiteLiveの検査画面

手厚く丁寧なサポートで初めての遠隔臨場をクリア

実は去年よりこういうシステムを導入したらどうかということで担当者と相談していたのですが、去年は見送っています。理由としては、当時発注事務所で遠隔臨場の実績が無く、誰もやっていない状況だったので、ちょっと不安で躊躇がありました。しかし、今年は実施してみようということになりました。始めの頃は私達も発注者の方も初めてということで、結構不安な状況だったのですが、営業担当の方をはじめKENTEMの方々が、手厚く丁寧にサポートして下さり、非常に助かりました。おかげで、無事遠隔臨場を実施することができ、発注者からも高い評価をいただくことが出来ました。他社でもそうですが、初めての事には不安が付き物なので、このようにサポートしていただければ、遠隔臨場という技術も今後普及していくだろうと思います。また、発注者のワンデイレスポンスという部分においても、早く普及してみんなに認識されると、発注者との担当者レベルの話も、今まで以上に楽になるかと思っています。

今回私どもが受注した工事に関しては、遠くの現場とのやりとりが、発注者とすごく良い形でできたので遠隔臨場は本当にベストマッチでした。しかし、今回の工事はとても単純な工事です。これが果たして通常の工事で採用したときに、全てが遠隔臨場で済ませることができるのかと疑問も残ります。やはり施工者側としても現地を発注者の目で見て、こうして欲しいという回答をいただきたい場面もあります。全てが遠隔臨場でということではなく、すみ分けをしっかりした上で遠隔臨場を活用できればと思っております。昨今の技術者不足は、受注者のみならず発注者においても深刻な問題となっております。今回「遠隔臨場SiteLive」を利用し、いずれはこういう事が当たり前の時代になっていくのではと感じましたし、また発注者もそのように考察していくのではないでしょうか。最後になりますが、今回の導入にあたり協力して頂いたKENTEMのスタッフ様、並びに遠隔臨場導入許可を出して頂いた発注者様に心より感謝申し上げます。

代表取締役 芹沢氏(写真左)/土木部 瀬戸氏(写真右)

遠隔臨場SiteLive ユーザーインタビュー

上記事例を動画でもご覧いただけます。
実際のお客様の声をお聞きください。

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