導入事例
点在する作業所間で
施工管理をクラウド化
東亜建設工業株式会社 横浜支店
- 所在地
- 神奈川県横浜市
- 会社規模
- 1,780名
- ウェブサイト
- https://www.toa-const.co.jp/

導入活用背景
- 点在する作業間での業務効率
- 複数人で行う施工管理
- メイン工種に定まった出来形帳票がない
- 施工管理の効率アップに繋がった
- 出来形を複数人で同時に管理できた
- 独自帳票にデータを割り付け一元管理できた
効率性を重視し施工管理でクラウド採用
デキスパートシリーズの「出来形管理システム」や「写管屋」は元々利用していましたが、クラウドデキスパートの存在を知ったのは、弊社のDX戦略技術部からの紹介でした。本来、現場は一つの拠点を構えて施工管理することが一般的ですが、当該工事は製作ヤードと据え付けの現場が離れておりました。そのため、点在する作業所間での施工管理の効率性を鑑みて、クラウド利用が有効ではないかとの考えから、本工事での導入を決定しました。
実際の使い方としては、主データの作成を据え付け現場の作業所(神奈川県横浜市)で行い、実測値の記録と写真撮影を鋼材の製作ヤード(千葉県富津市)で行いました。施工管理に利用したソフトは、クラウドデキスパートの「出来形管理クラウド」と「写管屋クラウド」、それと「SiteBox」と「デキセル」になります。

単なるストレージサービスであれば、他社のクラウドファイル共有ツールを利用していたのですが、施工管理という専門的な業務においては他のサービスの利用は検討せず、クラウドデキスパートの一択でした。理由としては、写真が出来形と連動するからです。
従来であれば、写真を撮影し、撮影した写真から出来形の情報をパソコンに記録する作業を繰り返しますが、これらが連動されることで、写真をシステムに取り込むと自動で整理され、同時に出来形データもシステムに記録されます。さらには帳票が自動作成されるので、業務が大幅に省略されます。また、クラウドデキスパートは同時に複数人で作業ができるので、業務効率化に繋がると実感しました。

左)富津作業所長 真角氏
右)現場代理人 紫藤氏
定まった出来形帳票が無いメイン工種は「デキセル」併用で解決
本工事は鋼板セルの製作と据え付けを行う工事ですが、メイン工種の鋼板セルは定まった出来形帳票が無く、独自帳票で管理しなくてはなりません。そのため、独自帳票の対応について検討する必要がありました。そこで、KENTEMの営業に提案されたのが、「デキセル」の利用です。
「デキセル」は、デキスパートに入力した管理項目をオリジナルの帳票に割り付けられるExcelアドインソフトです。独自帳票については、「デキセル」を併用することでシステムの管理項目を独自帳票に取り込むことが可能となり、課題を解決できました。使い始めは作成するのに時間が掛かってしまいましたが、今回は同じものが2種類ありましたので、先に作ったものを複写して再利用しました。雛形を作ってしまえば、後はデータを取り込むだけなので、後からの作業が断然楽になります。
今回、初めて「デキセル」を利用したのですが、工夫した点があります。それは、独自帳票に記載する溶接者名欄や外観欄にExcelの関数を利用した点です。溶接者は5名程いるのですが、測定箇所毎に溶接者が異なります。これを「デキセル」のExcelアドインを利用して、溶接者毎に番号を振分け、Excelの関数で帳票に該当番号の溶接者名が表示される工夫をしました。このような複雑なケースはなかなか無いとは思いますが、独自帳票であってもシステムの利便性を活かしつつ、足りない箇所はExcelの機能で補完する良事例ではないかと感じます。


写真の後追いは任意マーク機能をフル活用
クラウドデキスパートを利用して特に便利だったことといえば、「写管屋クラウド」の任意マーク機能は有効でした。
「写管屋クラウド」では写真にマークを付けられるのですが、各マークに、“使えない写真”、“確認済み”、“立会い”などの意味付けをすることで、写真の後追いが可能になりました。例えば「この工種の立会い写真どれだっけ?」といった具合に、任意のマークで写真を絞り込むことで後から写真確認が容易に行えるのです。欲を言えば、今回の工事のように写真が多い時や工程を追いながら写真を確認するときなど、「写管屋クラウド」で日付による絞り込み機能があれば、ピンポイントで探し出すことができ、さらに写真を追いやすくなると思います。
