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備蓄品として水を用意している?必要量や種類から保存方法まで徹底解説

備蓄品として水を用意している?必要量や種類から保存方法まで徹底解説

2024/09/02

防災

災害時、あなたと家族の命を左右する可能性があるのが「水」です。

しかし、備蓄の重要性は理解していても、実際にどのくらいの量が必要か、どう保存すればいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、備蓄品としての水の重要性から、必要量、選び方、保存方法まで徹底解説します。

災害時に水道が使えなくなる可能性や、飲料水と生活用水の違い、1人当たりの必要量と備蓄目安なども、わかりやすく説明します。

備蓄品の水を準備する際の疑問を解消するために、ぜひ参考にしてください。

備蓄品としての水の重要性

災害発生時は、ライフラインの断水により数日間、水が手に入らない状況が続く可能性があります。
人間は水分補給がなければ数日で命を落としてしまうため、水は備蓄品の中でも重要なアイテムの一つです。

ここでは、水が必需品である理由を見ていきましょう。

水は災害時の必需品

災害時、水は生命維持に不可欠な必需品です。

大規模な地震や台風などの自然災害が発生すると、水道が断水し、清潔な水の確保が困難になる可能性があります。

東日本大震災の例では、多くの地域で水道の復旧に10日以上かかりました。
人間は食べ物なしでも数日間生きられますが、水がなければ3日ともちません。

また、水は飲用だけではなく、調理や衛生維持にも必要です。

災害時には水道が使えなくなる可能性

大規模な地震や台風などの自然災害が発生すると、水道設備が深刻な被害を受けることがあります。
地震による配水管の破損や、停電によるポンプの停止などが原因で、水道が使えなくなる事態が起こり得ます。

過去の災害事例を見ると、東日本大震災では多くの地域で水道の復旧に10日以上かかりました。

断水が長期化すると、飲料水はもちろん、トイレの流水や手洗いなどの日常的な水の使用も制限されます。

さらに、水道が復旧しても、しばらくは濁り水が出る可能性があり、すぐに飲用できないケースもあります。

備蓄品として水はどのくらい必要?

水を備蓄する際は、「飲料水」と「生活用水」を確保する必要があります。
それぞれの詳細と1人当たりの必要量や備蓄目安も見ていきましょう。

飲料水

飲料水は、災害時に最も重要となる備蓄品です。
人間は水なしでは3日程度しか生きられないと言われています。そのため、最低でも3日分の飲料水を備蓄しておくことが推奨されています。

具体的な必要量は「1人1日3リットル」で、3日分であれば9リットルの備蓄水が必要です。
参照:農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」

複数人の家庭であれば、人数分の水を計算し、それぞれのニーズに合わせた量を確保するよう心掛けましょう。

生活用水

生活用水は、飲料水とは別に準備しておくことが重要です。
水道水が使えない状況では、トイレや洗濯などの生活用水も確保する必要があります。

生活用水に必要な量は、家族構成やライフスタイルによって異なりますが、1人あたり1日10~20リットルが目安です。
これは、手洗い、トイレ(使用可能な場合)、食器類の洗浄などに必要な量です。

生活用水を準備する場合も、最低でも3日分は用意する必要があります。
例えば、4人家族であれば、120~240リットルの生活用水を備蓄する必要があります。

生活用水は、飲料水と異なり、煮沸消毒の必要はありません。
ただし、長期保存する場合は、日光が当たらない涼しい場所で保管しましょう。

備蓄品として選ぶ水の種類や保存方法

備蓄品として選ぶ水は、なんでもいいわけではありません。
ここでは、水の選び方と種類、水の備蓄方法と場所を説明していきます。

水の選び方と種類

備蓄用の水を選ぶ際は、主に「ペットボトル入り飲料水」と「長期保存水」の2種類から選択します。

ペットボトル入り飲料水は一般的なミネラルウォーターで、スーパーやコンビニで手軽に購入できます。賞味期限は通常1〜2年程度です。

一方、長期保存水は5〜10年の長期保存が可能で、災害用に特化した商品です。密閉性が高く、衛生的に保管できるのが特徴です。

また、災害用備蓄水を選ぶ際は、以下の2つのポイントに注目しましょう。

賞味期限 飲料用の場合は、賞味期限を確認する必要があります。長期間保存できるものを選びましょう。
持ち運びやすさ 災害時は、避難所へ移動する可能性があります。そのため、持ち運びやすいサイズのものを選ぶようにしましょう。

災害用備蓄水を選ぶ際は、賞味期限や持ち運びやすさ、種類などを考慮して選びましょう。

水の備蓄方法と場所

水の備蓄方法は、飲料水と生活用水で異なります。

飲料水の備蓄

飲料水の備蓄には、いくつかの方法があります。
それぞれの備蓄方法のメリット・デメリットと合わせて見ていきましょう。

備蓄方法 メリット デメリット
ペットボトル
  • 小分けにされているため、持ち運びが可能で消費しやすい
  • 賞味期限が明確で管理しやすい
  • 開封後は早めに消費する必要がある
  • 大量に備蓄すると場所を取る
  • 災害時は入手困難になる可能性がある
ウォータータンク
  • 大容量の水を備蓄できる
  • コストパフォーマンスが高い
  • 場所を取る
  • 重くて持ち運びにくい
  • 定期的に水を入れ替える必要がある
ウォーターサーバー
  • 常に新鮮な水が飲める
  • 冷水とお湯の両方が利用できる
  • ランニングコストがかかる
  • 設置場所と保管場所が必要

飲料水の備蓄方法は、それぞれメリット・デメリットがあります。ご自身のライフスタイルや環境に合った方法を選びましょう。

また、どの方法を選ぶ場合も、定期的に水を入れ替えたり、タンクを洗浄したりして、衛生面にも注意してください。

生活用水の備蓄

生活用水の備蓄にはいくつかの方法があります。
ここでは、生活用水の備蓄方法として、2つの方法を紹介します。

それぞれのメリット・デメリットと合わせて見ていきましょう。

備蓄方法 メリット デメリット
お風呂の浴槽
  • 大量の水を貯めることができる
  • 準備が簡単
  • 場所を取る
  • 水質が劣化しやすい
  • 日常的な備蓄は難しい
エコキュート
  • 水質が安定している
  • 電気さえあれば使える
  • エコキュートを設置する必要がある
  • ランニングコストがかかる

その他、ポリタンクやバケツに水を貯める方法もあります。
水道水を入れる場合は、2〜3日ごとに新しい水に入れ替えることが望ましいでしょう。

備蓄水を用意する際の注意点

備蓄水を要する際には、以下の点に注意が必要です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

備蓄品の保管はローリングストック法がおすすめ

ローリングストック法は、備蓄水を効率的に管理する方法です。
この方法では、日常的に備蓄水を使用しながら、使った分を随時補充していきます。

具体的な手順は以下の通りです。

  • 必要な量の水を購入し備蓄
  • 日常生活で古い順に使用
  • 使用した分を新しい水で補充

ローリングストック法のメリットは、賞味期限切れの心配がないことです。
また、災害時に普段と変わらない水を使用できるため、ストレスの軽減にもつながります。

実践する際は、水の置き場所を工夫しましょう。
古いものを手前に、新しいものを奥に配置すると、使用順序が明確にできます。
また、使用した分は必ず補充するようにしましょう。

ペットがいる場合はペット用も準備する

ペットを飼っている家庭では、人間用の水に加えて、ペット用の飲料水も備蓄する必要があります。

災害時、ペットの命を守るのは飼い主の責任です。

ペット用の水は、体重1kgあたり1日60mlを目安に準備しましょう。
例えば、5kgの猫なら1日300ml、10kgの犬なら600mlが必要です。

最低3日分、できれば1週間分を用意するのが望ましいです。

ペットボトルの水やミネラルウォーターが使用できますが、ペット専用の長期保存水も市販されています。
これらは殺菌処理されており、より長期間の保存が可能です。

生水を飲料用として保存しない

災害時の飲料水として、生水(未処理の水道水や井戸水)の保存は避けましょう。

生水には細菌やウイルスが含まれている可能性があり、長期保存すると衛生面でのリスクが高まります。

安全な飲料水の確保には、市販のペットボトル水や長期保存水を利用するのが最適です。
これらは衛生的に処理され、長期保存に適しています。

やむを得ず生水を使用する場合は、必ず煮沸して殺菌してください。
沸騰後、1分以上煮続けることで多くの有害な微生物を殺菌できます。

緊急時の対策をしておく

備蓄していても、避難生活で足りなくなったりして、備蓄品の水だけでは、不十分になる可能性もあります。

そのため、緊急時の対策として以下のような方法も覚えておきましょう。

ペットボトルでろ過装置を作成

災害時に清浄な水が不足した場合、簡易的なろ過装置を自作すれば、生活用水を確保できます。

必要な材料は以下のとおりです。

  • ペットボトル 2本 (なるべく同じ大きさのもの)
  • 小石
  • 活性炭
  • 綿
  • ガーゼ
  • 輪ゴム

ペットボトルを使った手作りろ過装置は、以下の手順で作成可能です。

まず、ペットボトルを用意し、底から約3分の1の位置で切ります。
切った底部分は水受けとして使用します。

次に、ボトルの口にガーゼを被せ、輪ゴムで固定します。
ボトル内部に、下から順に以下の材料を層状に入れてください。

  • 綿(細かい不純物をキャッチ)
  • 小石(3cmほど。水の流れを調整)
  • 活性炭(3cmほど。臭いや色を吸着)
  • 砂(5-10cm。大きな不純物を捕捉)

各層の間に薄く綿を敷くと、材料の混ざりを防げます。

完成したろ過装置をもう1本のペットボトルを水受けとしてセットし、上から汚れた水を注ぎます。
ろ過された水は生活用水として使用できますが、飲用には適しません。

飲用水として利用する場合は、必ず煮沸するなど、追加の処理が必要です。

災害対策グッズの活用

災害時の水確保をより確実にするための一つの方法として、災害対策グッズの活用もおすすめです。

特に役立つのが給水袋とポリタンク型浄水器です。

給水袋は、水の配給時に便利な折りたたみ式の容器です。
コンパクトに収納でき、必要時に広げて使用します。

持ち運びやすいソフトタイプで、10リットルから20リットル程度のものが一般的です。

リュックタイプもあり、両手が自由になるため、他の荷物と一緒に運べます。

ポリタンク型浄水器は、賞味期限切れの水や貯水槽の水を浄化できる非常用装置です。

原水が水道水なら飲料水として、それ以外なら生活用水として使用可能です。
一般的に、約1000リットルの水を浄化でき、長期保存もできます。

これらのグッズを備えておくことで、災害時の水の確保と運搬がより容易になります。

まとめ

災害時に水の備蓄が不可欠であることがお分かりいただけたでしょうか。

1人1日3リットルの飲料水と生活用水を、最低3日分、できれば1週間分用意しましょう。
ペットボトル水や長期保存水を選び、適切な場所で保管しなければいけません。
ローリングストック法を活用して、常に新鮮な水を備蓄できるよう心がけてください。

備蓄水を準備するのは、すぐにできるものではありません。
今すぐにできることから始めましょう。

また、防災対策用のアプリを活用するのも一つの方法です。特におすすめなのが総合防災アプリ「クロスゼロ」です。

クロスゼロでは、ハザードマップの確認や備蓄の準備、持ち出しチェックリストなどが確認できます。
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