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地震発生時の初動対応フローは?|流れやBCPとの関係性を解説

地震発生時の初動対応フローは?|流れやBCPとの関係性を解説

2025/12/02

防災

地震は予告なく発生し、最初の数時間の判断が人命と事業の命運を左右します。
企業が迷わず動くためには、平時に「初動対応フロー」を明文化し、訓練で運用まで落とし込むことが不可欠です。
本記事では、地震発生時の初動対応フローを時系列で整理し、BCP(事業継続計画)との関係や発動基準、運用・訓練の要点まで、企業の総務・防災担当・経営層に向けて解説します。

なお、安否確認や緊急連絡、ハザード情報の一元化、備蓄・保存水管理などをアプリで統合運用したい場合は、総合防災アプリ「クロスゼロ」の導入が有効です。
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BCPや災害対応の改善に
役立つ情報満載

地震に備える初動対応フローの
意義と基本原則

地震の初動対応フローは、災害発生直後に「人命の確保」と「二次災害の防止」、そして「事業継続への移行」を最短で実現するための定型手順です。
要点は、判断の自動化、役割の明確化、情報の一元化にあります。まずは、地震を想定した初動対応フローの意義を整理し、全社で共通理解を持つことから始めましょう。

初動対応の目的と72時間の意味

初動対応の第一目的は従業員と来訪者の安全確保であり、次に二次災害の回避、最後に業務の早期再開です。
とくに「72時間」は救助や医療資源が逼迫する分岐点とされ、社内の自助・共助体制が生死と復旧スピードを左右します。初動対応フローは、この72時間を安全に乗り切るための「行動の設計図」です。

指揮命令系統と災害対策本部

指揮命令系統は単純で代替可能なものになるように設計します。 トップ不在でも発動できるよう、災害対策本部の設置基準と権限移譲、バックアップ責任者を明記しましょう。
災害対策本部は「安全」「情報」「施設」「総務」「広報」「IT」などの機能班に分け、連絡経路を一本化するのが要点です。

二次災害の予防措置

地震では、火災、ガス漏れ、漏電、棚や天井の落下、エレベーター閉じ込めなど二次災害を誘発する恐れがあり、これらの予防や対策が必要です。ブレーカーの遮断手順、初期消火、危険区域への立入制限、余震を想定した避難ルートの切替についてルール化します。
「揺れが収まってから動く」「感電・倒壊リスクを常に考える」を徹底しましょう。

法的責任とリスク認識

企業には安全配慮義務があり、危険の予見と回避措置、教育・訓練の実施が求められます。
初動対応フローの未整備や形骸化は、従業員の安全、企業存続、信用に直結する経営リスクです。
取締役会レベルでの監督とモニタリングを仕組みに組み込みましょう。

地震発生時の
初動対応フローの時系列

地震の初動対応フローは、時系列で定型化すると迷いが減り、行動の質が安定します。
ここでは「発災0分」「10分」「30〜60分」「1〜72時間」の4段階で、最低限のやるべきことを整理します。
現場の構造や人員に合わせて、手順と判断基準を自社用に具体化しましょう。

発災0分:身を守る行動

強い揺れを感じたら、まずは姿勢を低くし、頭部を保護して転倒・落下から身を守ります。
机があれば潜り込み、窓や棚から離れます。
エレベーターや階段へ慌てて移動せず、揺れが収まるまでその場で安全を確保するのが原則です。
火気の使用中は可能な範囲で遮断します。

発災10分:避難・初期消火・情報収集

揺れが収まったら、避難経路の安全を確認し、屋外の広い場所や指定避難場所へ移動します。
小規模火災は初期消火し、それ以外は速やかに退避します。
ラジオや防災アプリで気象・津波・交通・ライフラインなどの公式情報を取得し、デマに注意します。

発災30〜60分:安否と被害把握

人命優先で安否確認を実施し、負傷者の応急手当と救急要請を行います。
同時に、建物・設備・ITの被害状況を一次評価し、危険区域を迅速に封鎖します。
本部は情報を一元化し、継続可否の判断材料(停電・断水・通信・道路状況)を集約します。

発災1〜72時間:体制確立と継続

災害対策本部を設置し、要員の交代制や参集基準を運用します。
代替拠点やサプライチェーンの切替、重要業務の縮退運用を開始し、関係者へ方針を周知します。
72時間は救急や支援も逼迫するため、企業は自助で乗り切る想定で実務を回します。

初動の混乱を抑える近道は、手順のデジタル化と一元化です。
安否確認・緊急連絡・掲示・地図・チェックリストを一つにまとめれば、現場の迷いと指示の重複が減ります。
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地震の初動対応フローを
支えるBCPの基本設計

BCPは「重要業務を止めない/止まっても目標時間内に再開する」ための計画で、初動対応フローはその先頭部分を担います。
両者を分断せず、発動基準と役割分担、代替策を一体で設計することがカギです。
ここでは発動基準や優先順位の付け方、コミュニケーションのポイントを解説します。

BCPの定義と位置づけ

BCPは、想定災害に対する継続・復旧戦略(RTO/RPO、代替拠点、資源確保)を体系化した経営計画です。
初動対応フローはBCPの「起動手順」であり、現場が迷わず動ける実務書に落ちていることが重要です。

発動基準設計のポイント

発動基準は震度の目安(例:震度5強〜6弱)に加え、建物・設備の被害、停電・断水・通信障害、交通寸断、津波・火災リスクなど複合条件で定義します。
「誰が」「何を見て」「いつ宣言するか」を明文化し、代行・再宣言の規定も必須です。

判定項目 発動の目安 備考
震度 事務所周辺で震度5強以上 観測値と体感の双方で判断
施設 構造・非構造部材の損傷を確認 危険区域の封鎖を優先
インフラ 停電・断水・通信障害の継続 復旧見込みと代替手段の有無
周辺リスク 火災・津波・土砂災害情報の発表 公式情報を優先

代替拠点と優先業務の決定

優先業務(収益・顧客・法令・社会的役割)の順に、縮退運用の許容水準を定めます。
代替拠点や在宅・リモートの切替、外部委託・他拠点支援など「どこで・誰が・何を・どの水準で」継続するかを決めておきます。

関係者コミュニケーション

従業員・家族・顧客・取引先・地域・行政への情報発信は、事実・頻度・媒体を標準化します。
安否・被害・方針・要請の4点を定型化し、誤情報や重複連絡を防ぐことが信頼維持の近道です。
記録は後日の検証にも不可欠です。

地震対応を定着させる
初動対応フローの運用・訓練

初動対応フローは「作って終わり」では定着しません。
組織・人・設備・ITの変化に合わせて、訓練とレビューで改善サイクルを回すことが重要です。
ここでは現実的に回せる運用ポイントを具体化します。

訓練計画と机上訓練の実践

年間計画で避難・安否・通信・初期消火・本部設置までを網羅し、短時間でも高頻度に行います。
机上訓練で意思決定のシミュレーションを行い、現場訓練で動線・役割・連携を検証するのが効果的です。

チェックリストの整備と可視化

初動対応フローはチェックリスト化し、紙とデジタルで冗長化します。
掲示・配布・モバイル化で即時参照を可能にしましょう。
担当者ごとにToDoと完了基準(Doneの定義)を明確化すると、抜け漏れが減少します。

備蓄・保存水と設備点検

保存水・食料・衛生・防寒・電源・照明・救急・工具を、人数×日数(目安3日)で算定し、消費期限・賞味期限や保全を管理します。
非常用電源・ブレーカー・ガス遮断・消火器・AED・非常口は、点検と位置共有を徹底します。

外部連携と支援協定

近隣企業、業界団体、自治体、協力会社と相互支援の協定を結び、資機材や人員、代替スペースの融通を取り決めます。
平時からの関係構築と連絡網は、発災後のスピードと質を大きく左右します。
共同訓練で実効性を高めましょう。

さらに、平時の情報の見える化と連絡手段の確保は、初動の質を底上げします。
総合防災アプリ「クロスゼロ」なら、安否確認、緊急連絡、掲示板、地図・ハザード情報、備蓄品・保存水の在庫と消費期限や賞味期限の管理まで一元化できます。

まとめ

地震の初動対応フローは、人命確保・二次災害防止・事業継続の3本柱を、時系列で標準化することが核です。災害対策本部の設置と情報の一元化、安否・被害状況の迅速な把握、BCPの発動基準と代替運用をワンセットで設計しましょう。

運用の肝は「平時の準備と訓練」です。
チェックリスト化とデジタル化、記録と改善サイクルで、混乱と判断ロスを最小化できます。まずは、訓練計画の更新とツールの整備に一歩踏み出してください。

KENTEM(株式会社建設システム)は、総合防災アプリ「クロスゼロ」で、初動対応フローの実行を支える安否確認・緊急連絡・掲示・地図・備蓄管理の一元化を実現します。
現場で迷わないUIと運用テンプレートにより、訓練から実運用までの負担を軽減します。
平時の避難訓練やBCP運用はもちろん、いざという時に備える企業防災の仕組みづくりを支える手段として、ぜひご検討ください。

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