建築アプリの主要なアプリは?選ぶポイントやおすすめ3選も紹介
2024/12/10
建築現場のデジタル化が進む中、多くの企業がアプリ導入による業務効率化を図っています。
「現場の写真管理に時間がかかりすぎる」
「図面の共有がスムーズにいかない」
「工程管理がアナログで非効率」
このような悩みを抱えている方も、多いのではないでしょうか。
本記事では、さまざまな問題を解決する可能性のある計測、図面、施工管理アプリの機能や特徴を詳しく解説します。
各アプリの具体的な用途、導入時の注意点、選び方のポイントを紹介し、さらに業界で使用されている代表的なアプリ3選も取り上げます。
アプリ導入を検討している方はもちろん、自社の業務改善のヒントを探している方も、ぜひ参考にしてください。
建築で使われる3つの主要なアプリ
建築業界では、現場作業の効率化や正確性を向上させるために、さまざまなアプリが活用されています。
それぞれのアプリは、従来のアナログ作業をデジタル化し、プロジェクト全体の管理や情報共有をよりスムーズにしてくれます。
特に役立つアプリとして代表的なものが以下の3つのアプリです。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
計測アプリ
計測アプリは、建築現場での測量作業にデジタル技術を導入するツールです。
スマホやタブレットを使用して測量を行い、データをデジタル形式で記録できます。計測アプリを導入すれば、従来のアナログ測量と比較して作業時間の短縮が可能です。
計測アプリの主な機能は、以下のとおりです。
- デジタル測量
- データの即時保存
- 複数ユーザーでの情報共有
建築プロジェクトでは、計測アプリは測量作業の効率化や正確性向上につながります。ただし、具体的な効果は使用環境や操作者のスキルによって異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
図面アプリ
図面アプリは、建築設計や図面作成をデジタル化するツールです。
図面アプリを使用すれば、ファイルの編集や細やかな図面作成が可能になります。デジタル図面は修正や共有が簡単で、紙の図面と比較してデータ管理の効率化が期待できます。
図面アプリの主な機能は、以下のとおりです。
- デジタル製図作業
- DWGファイルの編集
- 図面の修正と共有
多くの図面アプリは、タブレット端末での使用に適しています。
例えば、iPadを使用すれば、現場や打ち合わせ先でも即座に図面の修正や編集が可能です。紙の図面を持ち歩く必要がなくなるため、作業効率の向上につながる可能性があります。
施工管理アプリ
施工管理アプリは、建設現場の業務効率化を支援するデジタルツールです。
施工管理アプリを使用すれば、工程管理や品質管理、安全管理などの施工管理業務をスマホやタブレットで行えます。
施工管理アプリの主な機能には、以下のようなものが挙げられます。
- 工程進捗の管理と共有
- 現場写真の撮影と整理
- 作業指示の伝達
多くの施工管理アプリは、クラウドベースのシステムを採用しています。
現場とオフィス間でリアルタイムにデータを共有できるため、迅速な意思決定や問題解決が可能になります。
建築アプリのメリット3つ
建築アプリの導入には、建築業務の効率化や精度向上につながるメリットがあります。
具体的なメリットは、以下の3つが挙げられます。
それぞれの詳細を確認していきましょう。
ミスの削減
建築アプリの導入は、人為的ミスの削減につながります。
デジタル化されたデータ管理により、手書きによる転記ミスや計算間違いを防げるからです。自動チェック機能を備えたアプリもあり、入力ミスや不整合を検出にも役立つでしょう。
ミスの削減の具体例には、以下のようなものが挙げられます。
データの正確性向上 | 自動計算機能による数値ミスの防止 データの一元管理によるバージョン管理ミスの解消 |
---|---|
作業の標準化 | 定型フォーマットによる記入漏れの防止 チェックリストによる確認作業の徹底 |
リアルタイムでの情報共有 | 最新情報の即時反映による情報齟齬の防止 関係者間の連絡ミスの減少 |
多くの建築アプリは、クラウドベースのシステムを採用しています。
複数の関係者が同じデータにアクセスし、最新情報を共有できるため、情報の行き違いによるミスが防ぎやすくなるでしょう。
効率的な業務管理
建築アプリを使用すると、工程管理や資材発注、人員配置などの業務をスマホやタブレットで一元管理できます。
従来の紙ベースの管理と比較して、情報の更新や共有が瞬時に行えるため、業務の無駄を削減し、作業の流れがスムーズになるでしょう。
具体的には、以下のような業務が効率化できます。
タスク管理 | 作業の優先順位付けと進捗把握が簡単に |
---|---|
スケジュール共有 | チーム全体の予定調整がスムーズに |
文書管理 | 必要な書類を素早く検索・共有可能 |
自動レポート生成機能を備えたアプリもあり、定期的な報告書作成の手間を削減できます。
アプリによって機能差はあるため、事前に主要機能を確認しておきましょう。
リモートアクセスが可能
建築アプリの特徴の一つは、リモートアクセスが可能な点です。
クラウド技術を活用しているため、インターネット接続さえあれば、場所を問わずデータにアクセスできます。
現場にいながら最新の図面を確認したり、オフィスから現場の進捗状況をリアルタイムで把握したりできるため、作業時間削減にもつながります。
リモートアクセスによるメリットは、以下のとおりです。
情報共有の迅速化 | 関係者全員が最新情報を即座に共有可能 |
---|---|
業務の柔軟性向上 | 出張先や自宅からでも必要な作業が可能 |
ただし、リモートアクセスを活用する際は、セキュリティ対策に十分注意を払う必要があります。また、インターネット環境が不安定な場所では、一時的にデータにアクセスできない可能性もあるため、オフライン機能の有無も確認しておくと良いでしょう。
建築アプリのデメリット3つ
建築アプリの導入で作業効率が向上するなどのメリットもありますが、デメリットもあります。
導入する前にデメリットも把握した上で、導入を検討してください。
建築アプリ導入による主なデメリットは、以下の3つです。
それぞれの詳細を確認していきましょう。
コストと維持費用
建築アプリの導入には、さまざまなコストと維持費用が伴います。
具体的なコストは、以下のようなものが挙げられます。
初期費用 | ライセンス料、必要に応じてハードウェア購入費 |
---|---|
継続費用 | サブスクリプション料金、アップデート費 |
追加費用 | カスタマイズ費用、追加機能の利用料 |
特に中小規模の建設会社にとっては、各費用が予算を圧迫する可能性があります。アプリ導入の際は、長期的な費用対効果を十分に検討する必要があります。
無料トライアル期間を活用して、実際の業務での有用性を確認してから導入を決定するのも効果的な方法です。
学習と適応の必要性
建築アプリの導入には、新しいシステムへの学習と適応が求められます。
従来の紙ベースの作業から、デジタルツールへの移行には時間とリソースが必要となるからです。特に、年配の従業員や技術に不慣れなスタッフにとっては、習得に時間がかかる場合もあるでしょう。
学習と適応に関する主な課題には、以下のようなものが挙げられます。
操作スキルの習得 | アプリの基本機能から高度な機能まで習得が必要 |
---|---|
業務フローの変更 | 既存の作業手順の見直しと新しいプロセスの構築 |
データ移行 | 過去の紙ベースのデータをデジタル化する作業 |
アプリの効果的な活用には、社内での定期的なトレーニングセッションの実施や、サポートデスクの設置が効果的です。
ただし、これらの取り組みにも時間と労力が必要となることを考慮に入れる必要があります。
データセキュリティと技術的トラブル
建築アプリの利用には、データセキュリティと技術的トラブルのリスクが伴います。
具体的なトラブルやリスクには、以下のようなものが挙げられます。
データ漏洩 | 機密情報の流出リスク |
---|---|
システム障害 | サーバーダウンによる業務停止 |
データ損失 | 誤操作や同期エラーによる情報喪失 |
リスクを軽減するためには、セキュリティ対策と定期的なバックアップが不可欠です。オフライン機能を備えたアプリを選択すれば、インターネット接続が不安定な環境でも作業を継続できるでしょう。
導入前にオンラインのみかどうかなども確認し、作業環境と合わせて検討してください。
建築アプリを選ぶ際の重要ポイント
建築アプリは種類も多くあり、どれを選べばいいか迷ってしまう方もいるでしょう。
ここでは、自社に適したアプリを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
それぞれ詳しく確認していきましょう。
チーム内での共同作業が可能か
建築アプリを選ぶ際の重要ポイントの一つが、チーム内での共同作業機能かどうかです。
具体的なポイントは、以下のとおりです。
- 複数ユーザーの同時アクセス
- リアルタイムでのデータ更新
- 権限設定の柔軟性
アプリ選択時には、自社のチーム規模や業務フローに適した共同作業機能を持つものを選ぶようにしましょう。
図面や設計図に直接注釈を追加できるか
建築アプリを選ぶ際の重要ポイントの一つが、図面や設計図に直接注釈を追加できるかどうかです。
- 手書き入力の精度と使いやすさ
- テキスト、画像、音声など多様な注釈形式のサポート
- 複数ユーザーによる同時編集機能
適切な注釈機能を持つアプリを選べば、デジタル化後も従来の作業スタイルを活かしつつ、業務効率を向上させられるでしょう。
多機能で業務を一元管理できるか
建築アプリを選ぶ際の重要ポイントの一つが、多機能で業務を一元管理できるかどうかです。
具体的には、以下の点を確認しましょう。
- 図面編集、写真管理、工程管理など複数の機能の統合
- 電子小黒板など、現場で必要な特殊機能の有無
- ユーザーインターフェースの使いやすさと機能の適切なバランス
多機能なアプリを選べば、一つのツールで多くの業務をカバーでき、効率が向上します。ただし、不要な機能が多すぎると操作が複雑になる可能性もあります。
自社の業務内容を十分に把握した上で、必要な機能を備えたアプリを選択するようにしましょう。
おすすめの建築アプリ3選
国土交通省が推進するi-Constructionの方針に基づき、建設業界全体でデジタル化が進んでいます。
とはいえ、建築アプリといってもさまざまなアプリがあります。「どのアプリを選べばいいのか」と悩んでいる方も少なくないでしょう。
ここでは、以下の3つのおすすめ建築アプリを紹介します。
それぞれの主な機能などを確認していきましょう。
PRODOUGU
おすすめの建築アプリの一つ目は、株式会社建設システム(KENTEM)が開発した施工管理アプリ「PRODOUGU(プロドウグ)」です。
PRODOUGUは、建設現場特有のニーズに応える機能を備えた総合的な施工管理ツールです。図面管理から工事写真撮影、進捗管理まで、現場で必要な作業をタブレット1台で行えるように設計されています。
PRODOUGUの主な機能などは以下のとおりです。
運営会社 | 株式会社建設システム(KENTEM) |
---|---|
主な機能 |
図面管理 工事写真撮影 アルバム出力 電子小黒板 リアルタイム情報共有 クラウド保管 |
主なメリット |
作業効率化 安全なデータ管理 リアルタイムでの情報共有が可能 |
対応デバイス |
PC iPad iPhone |
PRODOUGUの料金プランは、以下のとおりです。
PRODOUGU基本プラン | 66,000円(税込)/年(クラウドストレージ100GB含む、利用人数無制限) |
---|---|
初期開設費用 | 33,000円(税込) |
モバイルアプリ(1ライセンス) | 39,600円(税込)/年 |
クラウドストレージ追加 | 10GBごとに6,600円(税込) |
検査オプション | 13,200円(税込)/年(PRODOUGU導入必須) |
PRODOUGUの特徴は、建設業界の実務に即した機能設計にあります。
例えば、電子小黒板機能は国土交通省の電子納品要領に準拠しており、法令遵守と業務効率化を両立しています。
総合型の建築業向け施工管理アプリのPRODOUGUは、施工管理に関するさまざまな機能を備えているため、業務効率化に役立つアプリです。
⇒PRODOUGU公式サイト
KANNA
2020年7月にリリースされたKANNA(カンナ)は、株式会社アルダグラムが提供する施工管理アプリです。
KANNAの特徴は、直感的な操作性と柔軟な機能カスタマイズにあります。ブラウザとアプリの両方に対応しているため、PCだけでなくiPhone、iPad、Androidデバイスでも利用可能です。
KANNAの主な機能などは以下のとおりです。
運営会社 | 株式会社アルダグラム |
---|---|
主な機能 |
図面・写真管理 工数管理 報告書作成 チャット機能 クラウド共有 電子小黒板 |
主なメリット |
初期費用無料 自由なカスタマイズ機能 他社アカウント数無制限 |
料金 |
初期費用無料 月額はプランにより変動あり |
対応デバイス |
iOS Android PC(ウェブ版) |
KANNAの特徴は、初期費用が0円で、基本機能を含む月額0円からのプランが用意されている点です。専属の担当者による導入サポートやオンライン操作説明会が提供されているため、ITに不慣れな方でも安心して利用を開始できます。
導入コストをなるべく抑えたい中小企業におすすめの建築アプリです。
⇒KANNA公式サイト
AutoCAD
Autodesk社が提供するAutoCADは、CAD(コンピュータ支援設計)ソフトウェアです。
主に建築、機械工学、土木工学などの分野で使用され、精密な図面作成や設計のために活用されています。
AutoCADの主な機能などは以下のとおりです。
運営会社 | オートデスク社(Autodesk, Inc.) |
---|---|
主な機能 |
2Dおよび3D設計・製図 図面の共有・コラボレーション クラウドストレージとの連携 自動保存・履歴機能 レイアウト作成 タッチ操作対応 |
主なメリット |
オフラインでも作業可能 スマホやタブレットで操作可能 |
料金 |
3年:214,500円 1年:71,500円 月額:8,800円 |
対応デバイス |
Webブラウザ(Chrome, Firefox, Safari, Edge) モバイルデバイス(iOS、Android) |
AutoCADは、オフラインでも作業が可能で、インターネット接続が不安定な現場でも図面の閲覧や編集作業を継続できます。また、AutoCADはGoogleドライブやDropboxなどの外部ストレージサービスと連携しているため、データを複数のデバイス間で同期し、安全に保管できます。
使いやすい製図アプリを探している方に、おすすめのアプリです。
⇒AutoCAD公式サイト
まとめ
建築業界のデジタル化が進む中、適切なアプリの選択が業務効率化のためには必要です。
本記事では、計測、図面、施工管理の3つの主要アプリを紹介し、それぞれの特徴や用途を解説しました。
それぞれのアプリは業務効率の向上やミスの削減などの利点がある一方で、導入コストや学習の必要性といった課題も存在します。アプリ選択の際は、共同作業機能や注釈追加機能、業務の一元管理能力など、自社のニーズに合わせて選択してください。
特に「PRODOUGU」のアプリはおすすめです。
記事内でも説明したとおり、さまざまな機能が備えられているため、作業負担の軽減につながるでしょう。
法令遵守と業務効率化の両立を目指している方は、ぜひPRODOUGUの導入をご検討ください。
資料のダウンロードはこちらから。
- 「AutoCAD」はオートデスク株式会社の商標または登録商標です。
- その他の社名、および製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
PRODOUGUに関する
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業務効率化に関するご相談はもちろん、ご希望がございましたらPRODOUGU の機能をご覧いただくこともできます。